“地域の色を未来につなぐ”をテーマに活動する地域色彩。この番組では、日々現場に立つ新卒社員・石川が、地域や番組に対する自身の想いを語ります。なぜこの会社に入り、なぜ「地域」にこだわるのか。企業の代表が出演することの意味、収録の舞台裏、そして出演者との関係性までを、素直な言葉で綴った30分。今後ラジオ出演をご検討の企業様へ、番組の「空気感」と「本気度」が伝わる導線として、営業活動・採用活動にもご活用いただけます。あなたの想いを、言葉・声で残す意味とは——そのヒントが、ここにあります。
今回のゲストは、このメディアをつくっている側の人間です。株式会社ウェブリカの石川さん。Shikisai(地域色彩)の編集部として、収録の裏方から営業まで「このメディアに関することなら何でもやっている」担当者です。
いつもは裏方で、話す側に回ることは一切ない。「今後もないだろうな」と思っていたところでの初出演でした。
目次
就活に苦戦した理由
石川さんは大学2〜3年生の頃から就職活動を始めましたが、正直に言って結構苦戦したといいます。
最初は、よくある大学生と同じように名のある会社やなんとなく興味のある会社に応募していました。ところが、うまくいかない。理由は自分の性格にありました。
本当に心の底から興味があるものでないと、面接が進んでも力が入らない。
そこで、自分の経験と「今本当に何がしたいのか」を再考します。出てきたのは2つでした。
1つは横浜。横浜生まれの横浜育ちで、この街を良くしていきたいという思いがある。
もう1つは地方。両親がどちらも地方出身で、小さい頃から地方で過ごす時間があった。そこの人や文化に興味があった。そして、生まれてから学生になるまでの間に地方がどんどん廃れていくのを見てきた。
その軸で会社を探すなかで出会ったのが、「地域に豊かさを」を理念に掲げる横浜の会社――ウェブリカでした。
石川さんの表現はこうです。「言語化は難しいんですけれども、なんか心が動いた」。
面接の前に、このメディアを見つけていた
面接の前に会社を調べるなかで、石川さんはShikisaiに行き当たります。
面白いと感じたのは、経営者の「生の声」が発信されていることでした。経営者を紹介するメディアは他にもあるけれど、その人の生の声をそのまま届けるメディアとして面白かった、と。
印象に残っている回として挙がったのは、元町のフットケアサロンの方との回でした。
この回、実は打ち合わせなしで始まった収録です。プロデューサーの石塚が一人語りをしようとして行き詰まっていたところ、番組のPAを担当していたその方が「私、対談やりますよ」と言ってくれて成立した回でした。
フットケアサロンについてはよく分からない。どう引き出せるか――そう思いながら話を聞いてみると、商店街でのいろいろな活動の話が出てきました。
そんな話は普通なかなか聞けないし、そういう世界があること自体が分からない。生の対話のなかで生まれてくる新しい情報が聞ける――それがこのメディアの面白さの一つだ、というのが石塚の見方です。
石川さんが感じたのは、その先にある変化でした。
その人のことを知ると、やっぱりお店に行きたくなる。話を聞きたくなる。
「心が動くメディア」という立ち位置が面白い。自分もやってみたい、入り込みたい――そう考えて「地域色彩をやりたいです」と伝え、今に至ります。
ホームページだけでは、魅力を最大限には発信できない
営業の現場で何が刺さるのか。ここが、この回のいちばん実務的なところでした。
石川さんの実感はこうです。お声がけをするなかで相手のホームページを徹底的に見る。けれど――
ホームページを見ても、生の声というか、そこの魅力は最大限には発信できていないことが多い。
ウェブリカはもともとホームページ制作を手がけてきた会社です。だからこそ、その限界も分かっている、と石塚は言います。
ホームページはテキストと画像でできている。しかも、経営者本人がそのまま作るのではなく、制作業者というフィルターを一度通して再現することになる。
だから、自分の声で直接思いを届けられる媒体として、ラジオという形式が効いてくる。実際、ホームページとは別の「サブのページ」のように活用しているケースもあるそうです。
出演がSEOになる、という話
もう一つ、テクニカルな話として出たのがSEOでした。
SEO(検索エンジン最適化)は、GoogleやYahoo!の検索結果で上位に表示されるための考え方です。そしてこれは、そもそもそのページが強いかどうかで決まってしまう部分がある。
効いてくるのは、たとえばこういうケースです。
- まだホームページを持っていない
- 同姓同名でものすごく強い人がいる――自分の名前で検索されても、自分のページが出てこない
- 地方・地域の方が絶対に知っているメディアになること
- その会社のことを知るために絶対に必要なメディアになること
Shikisaiに出演すると、記事、ラジオ、そしてYouTubeチャンネルという複数の面が残ります。それが本人のPRとして機能する、というわけです。
再生数100〜200の、本当の価値
数字の見方についても、率直な話が出ました。
YouTubeでは音声だけを流していて、釣りのようなサムネイルも作っていない。だから再生数は100〜200くらいになる。
ただ、石塚の見方は違います。
30分の自分の話を100人、200人が聞いているというのは、なかなかすごいこと。
そして、聞かれ方も想像と違います。石川さんはお母様が番組を聞いてくれていると話し、石塚も実家に帰ると勝手に流されて「やめてくれ」となると笑っていました。意外と、聞かれている。
音声コンテンツは「続けやすい」
SNS全盛の時代に、なぜ音声なのか。理由は2つ挙げられました。
1つは情感が伝わること。SNSは誰でも投稿できるようになってハードルが下がった分、似たようなコンテンツが大量にある。そのなかで、音声は聞いた人に生の情感が伝わるコンテンツとして優秀だ、と。
もう1つが継続しやすいことです。
動画の撮影や画像の制作には手間がかかる。音声なら収録すればできる。しかも、求めているのが生のリアリティであれば、台本をガチガチに準備する必要もない。
「バズらせます」ではない動画の使い方
とはいえ、課題も明確でした。石川さんが現場で受け取っている声はこうです。
SNSを使ってもっと発信を伸ばしたい。ラジオに興味はあるけれど、他の方法でも発信したい。
そしてもう一つが、入口の問題です。石川さん自身、こう認めています。
30分のコンテンツをちゃんと聞くというのは、結構ハードルが高い。
だから入口としてSNSのショート動画を置き、そこから30分の番組へ誘導する。実際に、Shikisaiのコンセプトはそのままに、その人のパーソナルな部分と、その人しか持っていない業界の知識やノウハウを引き出すショート動画の提案を始めています。掲載先はターゲットによってYouTube、TikTok、Instagram、Facebookなど。
ここで石塚が語ったショート動画観が、この回で最も批評的な部分でした。
TikTokやInstagramのリールでフォロワーを増やすのは、実は結構難しい。そこで勝負しようとするといかにバズらせるかの勝負になり、内容を面白く、もしくは過激にしていくしかなくなる。
結果として起きているのが、コンテンツのインフレです。誰かと誰かが喧嘩しているコンテンツばかりになっていく。人間はそういうものをつい見てしまうから、アルゴリズム上そうなるしかない。
だから、提案しているのは逆の使い方です。
バズらせるための動画ではなく、縦長のフォーマットで自分の言いたいことを整理し、いくつかの動画に分けて、ちゃんと載せておく。
YouTubeはSEOが強いため、検索したときに出てくる。奇をてらうのではなく、経営者・事業主として発信すべきことをちゃんと発信しておく――その手伝いをする、という考え方です。
なお収録時点で、オフィスの別区画が偶然空いたことから動画が撮れるスタジオをつくる構想も語られていました。
狙っていなかった採用効果
この回には、少し面白い自己言及があります。
石川さんは、Shikisaiを見てウェブリカに入りたいと思った人間です。つまりこのメディアが採用に効いた実例そのもの。石川さん自身も「ウェブリカの採用戦略にかかってしまったみたいで」と笑っていました。
ところが石塚いわく、当時これは採用戦略としてやっていたわけではなかったそうです。
誰かの思いを発信するメディアにしたい。だったら自分の思いも発信しておかなければ――そう考えて、誰をターゲットにするでもなく「自分はこういうことを考えている」と発信した。
発信しておくと、どこかで誰かに引っかかる。
5年後の目標
石川さんが挙げた目標は、2つでした。
石塚が付け加えたのは、聞く側の話でした。起業して最初にやることといえばホームページ制作が定番です。そこに加えて、「自分はこういうことをやります」という未来に向けた第一歩をここで発信してもらう。
そういういろいろな人のチャレンジがShikisaiに集まって聞ける状態にする。出る側だけでなく、これを楽しみに聞いてくれる人をいかに増やすか――そこはまだ課題だと、二人とも認めていました。
最後に石川さんが語った、その年のコミットはこうです。
たくさんの方に出てもらう。たくさんの方に満足してもらう。そして「こういうことをやっている」と日本全国の方に知ってもらう。
初めて30分を話し終えた石川さんの感想は、一言でした。「短いですね」。
※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。内容は収録時点のものです。
ご紹介
Profile
株式会社ウェブリカ
Shikisaiの企画・制作のほか、マーケティング戦略の立案やコミュニケーション設計の支援など、ブランドの価値を最大化してターゲットに届ける一連のプロセスを企画から実行まで推進している。
株式会社ウェブリカ
代表取締役
新卒でメガバンクに入社し、国土交通省、投資銀行を経て独立。腕時計ブランド日本法人の立ち上げを行い、その後当社を創業。地域経済に当事者意識を持って関わりながら、様々な企業の利益改善や資金調達を、デジタルや金融の知見を持ってサポートしています。■編集長インタビュー「メディア「地域色彩」立ち上げの背景とは?株式会社ウェブリカ・石塚直樹が語る地域企業活性化のビジョン」https://chiiki-shikisai.com/webrica-ishizukanaoki/