「豊かな暮らしのクリエイターを目指す」千葉・土気エリアで75年以上不動産業を営む花澤林産興業代表花澤氏が考える「新時代の不動産屋」とは


花澤林産興業株式会社 代表取締役 花澤 直輝 HANAZAWA NAOKI

千葉県千葉市の土気(とけ)エリアにて不動産業を営んでいる花澤林産興業株式会社。地域に根差した事業を受け継ぎ、5代目代表を務めている花澤直輝さんに、事業のお取り組みと今までのキャリア、土気エリアの魅力などについてお話を伺いました。

地域に根ざして75年以上!千葉市土気エリアの不動産ならおまかせ!

まず現在の主な事業と、土気エリアについておしえていただけますか。

弊社では、賃貸マンションなどの自社所有の物件管理と、土地売買の仲介などの業務を行っています。テナントビルなど一部の物件については、管理会社に委託しておりますが、弊社でも自ら現地確認をしています。一部老朽化した物件については、メンテナンスや長寿命化の対応を行っています。

売買については建物よりも土地が多く、主に地元・土気周辺の物件を扱っています。

土気は千葉市の東端に位置しており、すぐに都心にいけるアクセスの良さがありながら自然も身近にあるという、商業施設と自然のバランスがいいエリアです。千葉市昭和の森という大きな都市公園や美術館もあり、『住環境の良さ』は県内でも有数の地域です。

元々は山林や畑が多い地域でしたが、50年位前から区画整理の計画が始まり、その事業を行っていたのが、私が新卒入社することになる東急不動産株式会社でした。その計画事業の中で、弊社が地元の不動産業者として地権者交渉などのお手伝いをしていました。弊社は地元で長く不動産業を営んでいる会社の一つで、私は5代目になります。現在では成熟して素晴らしい街並みとなった「あすみが丘」および「あすみが丘東地区」について、今回の記事を通じて、土気に住んでいない方にも興味を持ってもらえたら嬉しいです。

新卒で入社した東急不動産で大規模計画に携わる

次に、今までのご経験について伺わせてください。学生時代は、建築を専攻されていたとのことですが、元々家業を継ぐという意識は持たれていたのでしょうか。

子供の頃や学生自体は、特段意識していませんでした。

学生時代は、どちらかといえば建物の構造について興味がありました。大学と大学院では海洋建築工学を専攻し、ウォーターフロントや湾岸地域の開発計画に関連する、防波堤の形状の効果検証やシュミレーションを実施する研究をしていました。

卒業後の進路が不動産業者に決まり、内定中に宅建など不動産に関する資格を取得しました。その頃は、「ゆくゆくは家業を継ぐのかな」とは思ってはいたものの、まだ3割程度の気持ちでしたね。

新卒で東急不動産に入社された後は、どのようなお仕事をされていたのですか?

最初は、戸建用地の取得買収に向けて活動したり、マンションの計画に携わったりしていました。4年目からは東急リバブルに出向し、マンションの販売の仕事をしていました。いわゆるモデルルームにいる営業マンをやっていたのですが、どんどん売って成績をあげていくようなタイプではなく、物件の知識をお客様に提供して信頼を得ながら成約をしていくようなスタイルで仕事をしていました。

大手不動産企業に勤めた中で、現在の仕事に役立っていることはありますか。

規模の大きい仕事ですね。マンションの計画で、基礎工事から竣工・引き渡しまで携われたことで、建物の構造的なところはもちろん、建築会社や設計会社、それを束ねるデベロッパーの動き方、それぞれの工程や時点毎のチェック項目などは非常に勉強になったと感じています。

東急リバブルでは、販売に関する広告物やパンフレットの制作などの内容だけでなく、掲載時期の重要さといった点でとても勉強になりましたし、直接ユーザーの声を聞けたことは現在でも活用できる最も重要な経験だったと思います。

地場に根ざした取り組みとWEBマーケティングでマッチング機会を増やす

東急不動産では7年ほど勤められた後、ご実家に戻られたそうですが、何かきっかけはあったのですか?

当時、弊社の代表を勤めていた父が高齢になり、実家の会社を継がないかと相談されました。悩んだ末に東急不動産を退社し、実家に入社しました。入社当時の業務は、自社所有の賃貸物件管理や売買の仲介はもちろん、雑用全般もしていました。

大手不動産との違いやギャップを感じることはありましたか?

確かに取り扱う物件の規模の大きさ・件数は違いますが、仕事の大小に差はないですね。

『不動産のプロ』として、不動産で困っている方のお力になれるよう心構えを持って、一件一件のご要望に取り組んでいます。

印象に残っていることやエピソードはありますか?

マンションの一棟貸しの契約や太陽光発電施設の設置などの大きな案件は、借り入れや収入という意味も含めて印象に残っています。あと、お客様の理想の物件を見つけて成約に至ったときは、とても喜んで頂けるので、それも毎回印象的ですね。

売主さんや買主さんとのコミュニケーションで心掛けていることなどはありますか?

売主さんは、地元に長く住む方が多いので、昔話をすることが多いです。「昔はこうだったよね」みたいな話をされたときに会話ができるよう、過去に聞いた話はできるだけ忘れないようにしています。

物件の売買の仲介において、売主と買主のマッチングはとても重要だと考えていて、できるだけ売主さんの提案に沿うようにしつつ、買主さんの目に留まるように工夫しています。例えば、チラシを入れる際、希望する価格帯の方たちが住んでいそうな場所を選んでポスティングしたり、インターネット上の広告を打つ際もその情報が欲しい方に届くように露出範囲や内容を設定したりしています。

WEBマーケティングにも力を入れていらっしゃるんですね!

これからの時代、WEBでのマーケティング戦略は重要になってくると考えています。

というのも昨今のお客様は、自身で物件をよく調べていて、我々より詳しいこともあるんです。他社のホームページを参考にしながら、いいなと思う部分は、自社でも取り入れて落とし込むようにしています。売主さん買主さん双方から「花澤林産興業なら安心して任せられる」という印象を持ってもらえるようなホームページの作成や広告作りに取り組んでいます。

お客様の生活をよりよくするための提案を増やす

事業を営む中で、特に力を入れて取り組んでいることはどんなことですか?

我々は、「豊かな暮らしのクリエイター」を目指し、お客様の生活をよりよくするための様々なご提案ができるよう、従業員一人一人が知識をつけて常に成長していくよう努めています。弊社の従業員は、自ら勉強したり最新の周辺物件について私より詳しかったりと優秀な方たちばかりではありますが、法改正や宅建協会でのセミナーなどで得た情報については、私から社内に共有し、各々落とし込むようにしています。

今後の展望などがありましたら教えてください。

今は自社所有の建物のメンテナンスを行っている最中なので、それがある程度目途がついてからにはなりますが、今のところの構想段階としてリフォーム提案もしていきたいと考えています。

例えば、土気エリアにお住まいで高齢になっている方ですと、元々4人家族で住んでいたけれど、子育てが一段落し今は2人で住んでいるという方も多くいらっしゃいます。その方たちに対して、更に快適に住んでいただけるような新たな提案ができればと考えています。

編集後記

花澤林産興業での取り組みは、従来の「街の不動産屋さん」ではなく、これからの時代を見据えた事業展開だと感じました。

75年以上、千葉・土気の地で不動産業を営んできた中で、お客様に信頼してもらい安心して任せていただけることが最も重要なことだと捉えていることが伝わってきましたし、お客様の暮らしをより良くするため「不動産のプロ」として一人ひとりに真摯に向き合う心構えを感じました。また、大手不動産会社で培った経験やマーケティング知識を活用し、売主買主双方に最大のメリットを提供する取り組みは、事業の大きな強みになっていくと感じます。

千葉の物件をお持ちの方や千葉に住みたいと考えている方は、花澤林産興業に相談してみてはいかがでしょうか。

Profile

花澤林産興業株式会社 代表取締役

花澤 直輝 HANAZAWA NAOKI