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静岡おでんの店「伊豆の味 そうだら」とは?先生の一言で料理人になった店主

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東京・上野と御徒町の間。にぎやかな通りから一本外れた静かな路地に、暖簾も看板も出さずにひっそり佇む居酒屋があります。その名も「伊豆の味そうだら」。静岡出身の店主・小林雄太郎さんが一人で営むこの店は、知る人ぞ知る名店です。

看板メニューは「真っ黒な静岡おでん」と「締めのスパイスカレー」

訪れる人をまず驚かせるのが、真っ黒な見た目がインパクト抜群の静岡おでん。3日間じっくり煮込んだ大根や牛すじの旨みがしっかり染み込み、仕上げに振りかける「だし粉」(青のり・鰹節・いわし粉のミックス)が、静岡ならではの味わいを演出します。

さらに注目を集めているのが、締めにぴったりなスパイスカレー。若い頃にスパイスカレーと出会い、その奥深さに惹かれて研究を重ねた小林さん。試作を繰り返して完成したカレーは、「おでん屋なのにカレー目的で来るお客様」や「カレー専門店だと思っていた」という声が上がるほどの完成度です。

空間すべてを読み取る、バーテンダー仕込みの“もてなし”

小林さんは和食、洋食、バーテンダーなど多様なジャンルで経験を積み、料理だけでなく「空気を読む接客」を磨いてきました。声のトーンやお客様との距離感、グラスを置く音にまで気を配りながら、お一人おひとりと向き合う姿勢は、お店全体の居心地を格段に高めています。

「料理やお酒に込めた思いを、自分の言葉で直接届けたい」と、あえて一人での営業を選ぶ小林さん。その想いが店の温もりを支えています。

「料理人としての原点」を大切にする店主のストーリー

小林さんが料理の道へ進むきっかけとなったのは、高校時代に先生から言われた「料理ができる男の子っていいね」という言葉。以来、料理は小林さんの人生を支える軸となりました。

今後は「50歳までに“そうだら”の名を冠した店を10店舗展開したい」という夢も抱いています。ただし、求めるのは腕前よりも「素直で真面目に頑張れる人」。人と向き合う姿勢を何より大切にしている小林さんらしい言葉です。

静岡の味と人情に出会える一軒

静岡おでんとスパイスカレーというユニークな組み合わせに惹かれる人も多い「伊豆の味そうだら」ですが、店の魅力はそれだけではありません。一人の料理人が紡ぐ、温かくてまっすぐな物語が、訪れる人の心を動かしています。

上野・御徒町周辺で、「隠れ家的な居酒屋」「静岡グルメ」「一人飲みできる店」「スパイスカレーが美味しい店」を探しているなら、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

その味と空気感は、きっと忘れられない体験になるはずです。

▼HPはこちら

「伊豆の味 そうだら」とは

「伊豆の味 そうだら」は、東京・上野と御徒町のちょうど間あたりにある居酒屋です。店主は小林雄太郎さん。

看板料理は静岡おでん。それを軸に、静岡と伊豆の食材を使った料理を出しています。

店名「そうだら」の意味

まず気になるのが店名です。

「そうだら」は静岡の方言。静岡では語尾に「だら」や「ら」をつけます。「なんとかだら」「そうだよね」「そうでしょう」といった相槌のような感覚で、日々使われている言葉です。

小林さんいわく、静岡県民が一日で一番使う言葉なのではないかと思うほど。だからこの看板を見つけて、静岡の人が親近感を持って来てくれるのだといいます。

ちなみに読み方には店主のこだわりがあります。「ソーダラ」ではなく「そうだら」。方言ですから、伸ばさないのが正解。よく「ソーダラ」と呼ばれてしまうそうで、そのたびにネタにしているそうです。

料理の道に進んだ理由が、あまりに正直だった

小林さんが料理人になったきっかけは、料理への情熱ではありませんでした。

「僕、全然料理とかにも興味なかったんですけど」――そう前置きしてから語られたのは、高校の調理実習でのことでした。

そのとき、大好きな先生がこう言ったのです。

「小林くん、料理器用にやるわね。私、料理できる男の子好きだわ」

小林さんの返答は即座でした。「え、マジ? 俺、料理人になるよ」。そして本当に料理人になってしまった、というわけです。

なぜ地元の旅館ではなく、東京だったのか

小林さんの地元は伊東。温泉地であり、旅館がいくつもあります。実際に旅館の板前からも話を聞きました。

しかしそこで分かったのが、料理を任されるまでに時間がかかるということでした。すぐに料理がしたい。それが若い小林さんの気持ちです。

加えて、東京に行ってみたいという思いもありました。東京に出れば世界観も広がる――そう考えて上京します。

最初の師匠に言われた「人生設計プランを考えなさい」

上京してさまざまな店を回るなか、最初の師匠から言われた言葉がありました。

「人生設計プランを考えなさい」。目標を決めてから逆算して、いま何をするかを決める。

ただし当時18歳。正直なところ、ピンとは来なかったといいます。それでも小林さんは、その言葉のとおりに動いていくことになります。

18歳で和食から始め、洋食も覚えたいと考えてレストランで1年ちょっと。そこではケーキやデザート、チョコレート関係まで教わりました。

当初は「卒業して10年で店をやりたい」と考えていました。しかし28歳のとき、また別の思いが湧きます。お酒が好きだから、バーテンダーもやってみたい。

バーで気づいた「まだ早い」

入ったバーは、大きな店ではありませんでした。だからこそ得られたものがあります。

それまでの職場は隔離された厨房です。ところがバーでは、目の前にいるお客さんと直に会話する。小林さんはそこで初めて「リアルな接客」を覚えました。

そしてそのとき、こう思ったのです。

「あ、これはちょっと、まだ自分で店をやるのは早いな」

そこからさらに勉強をし直します。結果として独立したのは37歳。修行の期間はおよそ20年になりました。

なぜ御徒町だったのか

出店場所にも事情がありました。

小林さんはもともと浅草で長く働いていて、浅草の飲食関係者やお客さんに知り合いが多くいます。当然、浅草で探すつもりでした。

ところが時期はコロナ禍の真っ只中から終わりがけ。物件の空きが全然ない状態でした。

そこで範囲を台東区内まで広げ、上野のあたりを見てみることに。そうして現在の場所にたどり着きます。

先生の一言で料理人になり、20年かけて和食・洋食・バーを通り、静岡の方言を看板に掲げて御徒町に店を構える。「伊豆の味 そうだら」は、そういう道のりの上に立っています。

※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。

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Profile

小林 雄太郎

伊豆の味 そうだら
店主

小林 雄太郎

こばやし ゆうたろう

静岡・伊豆の地元食材と郷土料理に精通する、御徒町「静岡おでん伊豆の味そうだら」店主。
神田から上野へと店舗を移し、伊豆直送の鮮魚や干物、ダチョウ肉、伊豆鹿など、他店では味わえない多彩なメニューへのこだわり。
「そうだら」に地元愛を込め、静岡おでんや郷土の地酒と共に、現地を訪れたかのような心地よい時間を提供しています。
温かみのある空間と丁寧なもてなしが生むによって、地元食材の魅力発信と常連客から愛されています。

公式サイトはこちら
橋本 和果

橋本 和果

はしもと のどか

神奈川県出身。青山学院大学理工学部経営システム工学科在学中の現役女子大生キャスター。
中学生時代にプログラミングに興味を持ち、高校時代には献立アプリを開発・リリースするなど理系の知識も活かして活動中。
趣味はお菓子作り、アニメ鑑賞、カフェ巡り、バドミントン、ドライブ。特技はタイピング、ピアノ、人の顔と名前を覚えること。
英検準1級、数検2級、漢検準2級を保有

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