今回のゲストは、哲プランニング株式会社の代表取締役、鈴木哲也さん。多岐に渡る企業経営の経験を活かし、現在はコンサルタントとして日本企業の強化に尽力。番組では、彼の経歴や今後のビジョンについて深く掘り下げます。楽しみにお聴きください!
哲プランニング株式会社と、鈴木哲也さん
哲プランニング株式会社の代表取締役・鈴木哲也さんは、コンサルタントとして企業の支援にあたっています。
その前歴が長く、そして濃い。国内最大手の通信会社に30年近く在籍し、51歳のときに早期退職に手を挙げて退社。それから8年ほどが経ち、うち後半の5〜6年をコンサルタントとして活動しています。
「2週間ぐらいで会社を決めた」
入社の経緯は、意外なほどあっさりしたものでした。
東京大学工学部に在籍していた鈴木さんは、大学院を落ちてしまいます。当時はまだ就職氷河期ではなく売り手市場。結果として「2週間ぐらいで会社を決めた」のだといいます。
本当は研究所に行きたかったそうです。当時その会社が手がけていたのは、音声認識、音声合成、画像認識といった最先端の研究。AIにも30年以上前から取り組んでいました。
なかでも鈴木さんが惹かれたのがヒューマンインターフェース――機械と人間のインターフェース、いわゆるI/O(インプット/アウトプット)の領域です。通信の会社だけあってその研究は本当にすごく、「ここに入りたい」と思ったといいます。
しかし返ってきたのは、「大学院に落ちているんだから、事業部へ行け」という言葉でした。
30年で13の部署
結果として鈴木さんは、その会社に30年近く在籍します。そして経験した部署は13ほど。
そのなかで「一番重かった」と振り返るのがサービス開発の仕事でした。
担当したのは、フレッツのインターネットアクセスサービスの上に乗る、会員向けアプリサービスの開発。プロダクトオーナーのような立場です。
20年前に作っていた「動画配信プラットフォーム」
具体的に何をしていたのか。平たく言えば、こういうことでした。
会員向けにオンデマンドビデオ配信のプラットフォームを作り、課金し、エンドユーザーから料金をもらう。そのうち数パーセントを自社が受け取り、90数パーセントをコンテンツプロバイダーに返す。
いわゆるB to B to Cの真ん中に入るプラットフォーム事業です。コンテンツを持つ企業に営業をかけ、「このコンテンツ10タイトルで月額いくら」といった形で会員に提供する。その間を取り持つ役割でした。
そしてこれが、およそ20年前の話だといいます。
NetflixやAmazonプライムが一般化するはるか前に、同じ構造のサービスを「バリバリやっていた」わけです。ただし、コンテンツを自社で制作していた点だけは違います。
失敗の理由は「出口がテレビではなかった」
では、なぜそれが今日の動画配信サービスのようにはならなかったのか。鈴木さんの答えは明快でした。
「出口がテレビじゃなかったんですよね。PCだったんですよ。」
マーケティング的に言えば、そこに気づけなかった――それが失敗要因だと分析しています。
当時、通信会社がこの領域に踏み込んでいたのには理由があります。日本に限らずアメリカの通信会社も含めて、「通信の次の飯の種は何か」を必死に考えていた時代でした。
そこで語られていたのが「トリプルプレイ」という言葉です。音声通話、インターネットアクセス、そして映像配信――この3つを組み合わせる構想。さらにモバイルを加えて「クアドループルプレイ」と呼ばれるようにもなりました。
IP電話などが広がるなかで、音声通話はもはや飯の種ではなくなっていく。その先を探していた通信業界の姿が、鈴木さんの仕事にはそのまま刻まれています。
大手からベンチャーまで、さまざまな規模の会社の経営に携わってきた経験。それがいまのコンサルティングの土台になっています。
※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。年数・時期は収録時点のものです。
公式サイトはこちら→https://t2-plan.com/
ご紹介
Profile
哲プランニング株式会社
代表取締役
コミュニケーション能力に優れ、業務プロセス改革、新たな価値創造を得意とするコンサルタント。 1962年、東京都出身。 東京大学 工学部 計数工学科卒。 民営化直後のNTTに入社し、以降28年、投資計画、保全、採用、国際、資材調達、働き方改革企画、システム開発、ビジネス開発、マーケティングなど、13の職場で多様な業務を経験。企画力、論理分析力、課題設定力、業務完遂力を徹底的に磨く。 「一本釣り」で異動し、チェンジリーダーとして組織課題を解決した実績多数。 また、役員特命の新規ビジネス開発、在シリコンバレースタートアップとの協業検討、国内IOTベンチャーのメンターなど、イントラプレナーを地で行く。 しかしながら2015年、大企業でやれることの限界を感じ、早期希望退職。 人生100年時代の後半は真逆の立場で仕事をしよう、と決意。 イスラエルベンチャーの日本フランチャイジーCOOを1年務めた後、独立。 2017年、鮮魚のECショップを起業。 並行して、コンサルティング業務開始。2022年に法人成りし、哲プランニング株式会社創立。 現在、モバイルコンテンツ会社、DX支援会社、エネルギー関連ベンチャーなどにて、アドバイザー業務を実践中。
株式会社ウェブリカ
代表取締役
新卒でメガバンクに入社し、国土交通省、投資銀行を経て独立。腕時計ブランド日本法人の立ち上げを行い、その後当社を創業。地域経済に当事者意識を持って関わりながら、様々な企業の利益改善や資金調達を、デジタルや金融の知見を持ってサポートしています。■編集長インタビュー「メディア「地域色彩」立ち上げの背景とは?株式会社ウェブリカ・石塚直樹が語る地域企業活性化のビジョン」https://chiiki-shikisai.com/webrica-ishizukanaoki/