伝統的な養鶏業界に、新しい経営の風を吹き込む木村拓哉氏。世界情勢や経済変動に揺れる農家の経営を、専門的な視点から支援する彼の取り組みとは。年間3億円の売り上げがありながら、経営の本質を見失う農家の現状を、どのように変革しようとしているのか。閉鎖的だった業界に、経営改善の光を当てる、注目のコンサルタントの挑戦を聞く。
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養鶏専門の経営コンサルタントという仕事
木村拓哉さんは、鹿児島県を拠点とする養鶏専門の経営コンサルタントです。会社名はKTコンサルタント。
まず名前について触れないわけにはいきません。あの有名な方と、漢字まで同じです。本人いわく「千回ぐらいは突っ込まれている」とのこと。
そして社名の「KT」も、そこから来ています。木村拓哉のイニシャルです。自分の名前を屋号にする経営者は少なくありませんが、「さすがに『木村拓哉コンサルタント』は憚られる」ということで、頭文字にしたのだそうです。
仕事の中身は「経営の健康診断」
養鶏専門の経営コンサルタントとは、具体的に何をするのか。木村さんの説明は分かりやすいものでした。
ざっくり言えば「経営の健康診断」。
「あなたのところの経営はこういう状態だから、こうしましょう」と伝えることもあれば、「特に問題ないので、このままお続けになったらどうですか」と伝えることもある。診断して、必要なら処方する。必要がなければ、そう言う。
顧客は養鶏農家だけではない
基本の顧客は養鶏農家です。ただし、それだけではありません。
養鶏に関連する事業――ワクチン会社や飼料会社などでも、社内セミナーや勉強会を行っているといいます。
内容は「養鶏の経営にはこういう特徴がある」「こういう見方がある」というもの。農家に接する立場の人たちが、農家の経営を理解するための講義です。
木村さんはこう説明します。養鶏経営という分野は日本中どこでも同じなので、その意味ではかなり幅広い話ができるのだ、と。
レイヤーとブロイラー
養鶏には大きく2つの種類があります。
- レイヤー……卵を産む鶏
- ブロイラー……鶏肉になる鶏
木村さんはどちらについても同じように話ができますが、現在担当しているのは主にレイヤーの農家だといいます。
「まだ同業者に会ったことがない」
この仕事の希少性を示すのが、木村さん自身の実感でした。
事業を始めて5年ほど。その間――まだ同業者の方に会ったことがないのだそうです。
しかも全国のセミナーに足を運んでも、やはり会わない。鹿児島といえば鶏で知られる土地ですが、そこでも出会っていない。「感覚的には少ないんじゃないかな」と木村さんは語ります。
全国を飛び回る
対象が全国であるため、活動範囲に決まりはありません。
顧客は遠いところで東海地方、もちろん地元の九州にも。講演やセミナーでは、今年は岡山へ行き、一番遠いところでは盛岡まで足を運んだといいます。
「かっこよく言えば、そうですけども」と本人は照れながら、実際に場所を問わず動いています。
そして養鶏業界が抱える課題として挙がったのが鳥インフルエンザでした。ここ数年、毎年のように発生している――消費者にとっては卵の価格として表れる問題が、現場では経営そのものを揺らしています。
ちなみに、ラジオは初出演だった
最後に、この収録にまつわる小さな話を。
木村さんにとって、この番組がラジオ初出演でした。しかも実はかなりのラジオ好き。中学・高校・大学の受験勉強の頃は、テレビを置かずにラジオだけを置いていたのだそうです。
「憧れのラジオに出演できて、非常に嬉しく思います」――そんな一言から始まった回でした。
※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。
ご紹介
Profile
KTコンサルタント
代表
2009年 マルイファーム株式会社 入社 2013年 マルイ農協 出向 生産農家指導 補助事業窓口 2017年 マルイ運輸 出向 2019年 マルイファーム株式会社退職 KTコンサルタント起業
2012年4月 NHKさいたま局 キャスター・リポーター2014年4月 新潟テレビ21(テレビ朝日系列)2017年4月 テレビ山梨(TBS系列)2021年4月〜 フリーランスとして活動スタート