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地域色彩ラジオ

第93回

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小林雄太郎(伊豆の味 そうだら 店主)×橋本和果 / 静岡の恵みと歩む、料理人の道

静岡の恵みと歩む、料理人の道
ゲスト:小林雄太郎
パーソナリティ:橋本和果
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東京・上野と御徒町の間。にぎやかな通りから一本外れた静かな路地に、暖簾も看板も出さずにひっそり佇む居酒屋があります。その名も「伊豆の味そうだら」。静岡出身の店主・小林雄太郎さんが一人で営むこの店は、知る人ぞ知る名店です。

看板メニューは「真っ黒な静岡おでん」と「締めのスパイスカレー」

訪れる人をまず驚かせるのが、真っ黒な見た目がインパクト抜群の静岡おでん。3日間じっくり煮込んだ大根や牛すじの旨みがしっかり染み込み、仕上げに振りかける「だし粉」(青のり・鰹節・いわし粉のミックス)が、静岡ならではの味わいを演出します。

さらに注目を集めているのが、締めにぴったりなスパイスカレー。若い頃にスパイスカレーと出会い、その奥深さに惹かれて研究を重ねた小林さん。試作を繰り返して完成したカレーは、「おでん屋なのにカレー目的で来るお客様」や「カレー専門店だと思っていた」という声が上がるほどの完成度です。

空間すべてを読み取る、バーテンダー仕込みの“もてなし”

小林さんは和食、洋食、バーテンダーなど多様なジャンルで経験を積み、料理だけでなく「空気を読む接客」を磨いてきました。声のトーンやお客様との距離感、グラスを置く音にまで気を配りながら、お一人おひとりと向き合う姿勢は、お店全体の居心地を格段に高めています。

「料理やお酒に込めた思いを、自分の言葉で直接届けたい」と、あえて一人での営業を選ぶ小林さん。その想いが店の温もりを支えています。

「料理人としての原点」を大切にする店主のストーリー

小林さんが料理の道へ進むきっかけとなったのは、高校時代に先生から言われた「料理ができる男の子っていいね」という言葉。以来、料理は小林さんの人生を支える軸となりました。

今後は「50歳までに“そうだら”の名を冠した店を10店舗展開したい」という夢も抱いています。ただし、求めるのは腕前よりも「素直で真面目に頑張れる人」。人と向き合う姿勢を何より大切にしている小林さんらしい言葉です。

静岡の味と人情に出会える一軒

静岡おでんとスパイスカレーというユニークな組み合わせに惹かれる人も多い「伊豆の味そうだら」ですが、店の魅力はそれだけではありません。一人の料理人が紡ぐ、温かくてまっすぐな物語が、訪れる人の心を動かしています。

上野・御徒町周辺で、「隠れ家的な居酒屋」「静岡グルメ」「一人飲みできる店」「スパイスカレーが美味しい店」を探しているなら、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

その味と空気感は、きっと忘れられない体験になるはずです。

▼HPはこちら

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