
AIを使っていると、自分自身がどんどん進化しているという感覚がある。
ただ、劣化している部分も正直ある。漢字が書けなくなってきたし、短期記憶も薄れてきた。同時にこなせることが増えすぎて、細かいことを覚えていられなくなってきた。その辺の劣化はある。
一方で、創造力は確かに増した。
これまでは「自分にできなかった作業をAIにやらせる」という発想でアプリ開発や自動化を進めてきた。でも、それが一巡してくると、ある種の当たり前になってしまう。自分の弱点をカバーしてもらう段階を超えたとき、もう一段上の使い方——新しい価値の作り方——を自然と考えるようになっていた。
具体的に言うと、今、自炊のメニューを提案するアプリを作っている。従来のレシピアプリは、大量のレシピをあらかじめ登録しておいて、好みに合わせてデータベースから提案する仕組みだ。これは1次元的だと感じる。
そうではなく、「この味付けをこの人が好んだ」という判断を積み重ねて、新しいレシピを生成したり既存レシピをアレンジして提案したりする。つまり、その人の思考が本当の意味で反映されるレシピになる。これがAIを入れることで初めて実現できる価値だ。アプリ自体に考えさせて、アプリが自分で成長していく設計——これを自然に組み込まなければ意味がない、というところにたどり着いた。
この気づきは、まさに開発の最中に降ってきた。今まで並行して作ってきたアプリを全部刷新することにした。そうしないとやる意味がない、と思うくらい、自分の中で価値観が変わった。
一番この設計が効いているのは、ボイスプレスに搭載しているXの自動投稿生成・予約ツールだ。当たる投稿の型やネタを自動で分析して、次の生成に反映する構成にしている。「AIで自動投稿が作れます」ではなく、より良いものを自分で見つけながら進化していく設計だ。
つまり、AIがプロンプトを自ら書き換えている。人間がプロンプトを書いていた時代は、もう終わりつつあると思う。
人間がやるべきことは、判断と設計だ。判断も設計に含まれるような設計がちゃんとできれば、本当に人間がやることはなくなっていく。だからこそ、最初から自己成長型の設計をすることが重要になる。
この進化がこんなに速く来た理由は、AIを作っている側がすでにそういう設計でやっているからだ。AnthropicもOpenAIも、AIそのものが自己成長型で賢くなり続けている。これがどこまで行くか、本当に見ものだと思う。
ただ、0から価値を生み出すことは、まだ人間の仕事だと思っている。最初の設計は、人間がいないと動き出せないからだ。
では何に重きを置くべきか。いろんな体験を積むことだと思う。自己成長型というテーマの次に、またきっと何か来る。その波を追い続けるためには、どのジャンルに適用するかという視野の広さと、常にアンテナを張っておくことが大事になる。
最後に一つ伝えたいことがある。ゼロから価値を生み出すこと以外に価値がなくなる世の中が、数年後には危機感を伴うレベルで迫ってくると思っている。だから、作業代替の段階は早く卒業しなければならない。卒業というのは辞めることではなく、やらせ切ってしまうということだ。まだ動いていない人、これから始めようとしている人は、早く動いた方がいい。
Profile

2012年 東京大学卒業後、みずほ銀行にて中小企業営業に従事。 2015年 国土交通省鉄道局に出向し、財源管理・法改正業務に従事。 2016年 個人事業としてアフィリエイト開始。 2017年 みずほ証券金融公共法人業務部公共セクターにて投資銀行業務に従事。 ASPの月間報酬ランキング全国TOP10入りを果たす。 2018年 株式会社UNDONE JAPANを設立し、代表取締役に就任。 2019年 当社設立。
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