「沖縄で家を建てたい」と考えたとき、まず悩むのは 「どこの誰に相談すればいいのか」 という点です。住宅展示場も見当たらず、急場しのぎで見学しても「予算が合わない」「営業担当者との相性が微妙」といった声も少なくありません。
そんな中、相談料0円で土地探しから資金計画、契約後のサポートまで伴走してくれる画期的なサービスが注目を集めています。それが 「家づくり相談室」。
今回は、沖縄の「家づくり相談室」を立ち上げた 合同会社アーキテクトPLUS JOY ・西平奨矢さん にインタビュー。不動産営業から大工志望、施工管理、設計・営業、独立、そして来年に迫る福祉事業への挑戦まで、その歩みを伺いました。
目次
不動産営業から大工を志したキャリアの始まり
石塚:西平さん、今日はよろしくお願いします。まずは自己紹介からお願いできますか?
西平:はい。那覇市で不動産業を営んでいるのと、家づくりの相談窓口「家づくり相談室」を運営しています。大きくはその二つを事業の柱にしています。
石塚:なるほど。不動産と家づくり相談室、この二本柱で活動されているんですね。ちなみに、最初から建築や不動産の道を目指されていたんですか?
西平:新卒ではアパート営業をしていました。土地活用の提案営業で、そのとき宅建士の資格も取得しました。
石塚:営業の世界からスタートだったんですね。土地活用の提案って、けっこうハードル高いですよね。具体的にはどんな営業をされていたんですか?
西平:訪問営業です。空き地にアパートを建てませんかとか、土地を店舗活用しませんかといった提案でした。スターバックスやマクドナルドのような店舗を建てる提案もありました。
石塚:それはかなり大規模な提案もされていたんですね。沖縄での経験ですか?
西平:はい、沖縄です。
石塚:営業の世界から一転、大工を目指したと伺いました。これは大きな転換ですよね。どういうきっかけだったんですか?
西平:もともとものづくりが好きで、営業は事務作業が多かったんです。もっと現場で汗をかきながら家を建てたい、職人さんたちとものづくりをしたい、そんな気持ちが強くなりました。それで縁もゆかりもない名古屋へ行きました。
石塚:沖縄から名古屋へ…!大きな決断ですね。
西平:そうですね。でも「やるなら今しかない」と思いました。
石塚:実際には大工ではなく施工管理をされたそうですが?
西平:はい。社長から「大工よりも施工管理の方が勉強になる」と言われ、現場監督になりました。工程管理や予算管理を通じて、建物全体を見渡す力を養いました。
石塚:現場監督は、まさに家づくり全体を把握するポジションですね。大工ではなく施工管理をやってみて、どんな気づきがありましたか?
西平:大工は専門のスペシャリストですが、施工管理は建物全体を俯瞰できるのが良かったです。お客様の力になれる部分も多く、本当に勉強になりました。
設計から営業まで担ったハウスメーカー時代
石塚:施工管理の後はどうされたのですか?
西平:沖縄に戻り、ハウスメーカーに入社しました。設計も営業も担当し、さらに現場管理も経験しました。
石塚:一人で全部やるんですか?設計・営業・施工管理ってなかなか揃わないスキルですよね。
西平:そうですね。お客様と「初めまして」から「ありがとうございました」まで全部関わるスタイルでした。そのため「話が違う」というクレームはほとんどありませんでした。
石塚:なるほど。お客様からしたらすごく安心ですね。木造住宅を扱われていたとのことですが、沖縄では木造に不安を持つ人も多いのでは?
西平:台風や湿気で木造は弱いというイメージがあります。ですが、現場監督経験を活かし、構造や材料を一緒に確認してもらうと安心していただけました。
石塚:現場で説明できる営業さんって心強いですよね。成績も良かったのでは?
西平:運が良かったと思います。特にご両親世代を納得させると、息子夫婦も自然に契約につながることが多かったです。
独立と「家づくり相談室」設立の背景
石塚:その後、独立に踏み切られたんですね。
西平:はい。ハウスメーカーでは木造住宅しか売れない状況に限界を感じました。もっとRCや鉄骨など幅広い提案ができれば、お客様の要望に合う空間を実現できると思ったんです。
石塚:提案の幅を広げたいという思いですね。どうやって最初は広めていったんですか?
西平:Instagramを使ったり、知人からの紹介でした。紹介先で契約が成立すれば成果報酬をいただく仕組みで、相談料は0円です。
石塚:0円というのはインパクトがありますね。契約後も西平さんもお客様と関わるのですか?
西平:打ち合わせや見積もり、図面の確認にも同席します。銀行手続きも代行して、二度手間をなくします。
石塚:お客様からすると、まさに伴走者ですね。

現場管理経験を活かした信頼の構築
石塚:西平さんの強みはどこにあると思いますか?
西平:現場監督経験を活かせる点です。現場のゴミや吸い殻の処理など、当たり前のことですができていないと不安になります。公務店が言いにくいことも私が代わりに伝えます。
石塚:なるほど。きれいな現場って、それだけで施主は安心しますからね。
多様な相談者 ― 県外や外国人からの需要も増加
石塚:現在、相談はどのくらいありますか?
西平:月に10件、多いときは20件です。県外や外国人からの相談もあります。
石塚:県外や外国人も!どうやって対応されるんですか?
西平:Zoomで打ち合わせし、私が土地を確認します。沖縄移住を考える方も多いですが、海沿いの土地はリスクもあるので冷静に伝えています。
石塚:Googleマップでは分からないですからね。渋滞や距離感は現地の人にしか分からない。
西平:そうですね。通勤で片道2時間かかることもありますから。
福祉事業への挑戦 ― 放課後デイサービスの開設
石塚:そして来年4月、福祉事業を始められるんですよね?
西平:はい。放課後デイサービスを開設します。建物は木造で現在申請中です。利用者募集は来年1月から始めます。
石塚:家づくりから福祉へ。すごい展開ですね。きっかけは何だったんですか?
西平:独立初期に障害児施設の建設をサポートしたことです。子どもたちの笑顔を見て「必要な事業だ」と強く思いました。
石塚:将来的な展望もあるんですか?
西平:はい。就労支援やグループホーム、保育園まで展開したいと思っています。
失敗を恐れず挑戦し続ける生き方
石塚:ここまでのキャリアを振り返ってどう思いますか?
西平:たくさんの方々と出会ってきた中で「人生は旅行」だと感じています。そして、どれだけ人に会えるかで満足度が変わってくると思います。私は失敗を恐れず挑戦した中で、すべて人との出会いにつながっています。
石塚:確かに。人との出会いが人生を形づくりますよね。
西平:これからは「自分の家族、そして関わる人すべてを幸せにしたい」という気持ちが強くなりました。

沖縄で家づくりを考える人へのメッセージ
石塚:最後に、沖縄で家づくりを検討している方へメッセージをお願いします。
西平:沖縄は住宅展示場が少なく、情報収集に苦労される方が多いです。でも私の相談室に来ていただければ、正しい資金計画を立てて最適な会社を紹介できます。相談は何度でも無料ですので、ぜひ気軽にご利用ください。
石塚:冷静に考えてみると、沖縄で家を建てたい人は、相談しない理由がないですよね。家づくりを考えている方はぜひ西平さんに相談してみてください。本日はありがとうございました。
西平:ありがとうございました。
編集後記
編集を終え、強く感じたのは、西平さんの 「伴走力」と「誠実さ」 です。
不動産営業から大工志望、施工管理、設計・営業、そして独立。キャリアの転換点ごとに「まずはやってみる」という挑戦を選び、出会いを大切にしながら実績を重ねてきました。
特に印象的だったのは、「契約後も伴走する」という家づくり相談室のスタンス。打ち合わせ、見積もり、現場確認、銀行手続きまで寄り添う姿勢は、住宅会社では得られない安心感につながります。
さらに来年4月には放課後デイサービスを開設予定。家づくりだけでなく、地域社会や子どもたちを支える事業へと活動の幅を広げています。
沖縄で家づくりを考えている方にとって、「家づくり相談室」 は頼れる存在になるでしょう。
そして、「人生は旅行」と語る西平さんが、これからどんな人と出会い、どんな未来を形づくるのか。今後の展開に期待せずにはいられません。
ご紹介
Profile
合同会社アーキテクトPLUS JOY
代表社員
沖縄県本部町(瀬底島)出身。
土地活用の営業職を経て、名古屋の工務店にて現場監督として木造建築のノウハウを学ぶ。
その後、沖縄へ戻り住宅販売会社に勤務し、営業から現場管理まで幅広く経験を積む。
こうした経歴から「土地探し・資金計画・間取り提案・施工管理」まで、家づくりを一貫して支援できるスタイルを確立。
2023年、沖縄の家づくりをサポートする「家づくり相談室」を立ち上げ、2024年には那覇市首里にキッズルーム併設のオフィスを開設。
ご家族連れでも安心して相談できる環境を整えています。
株式会社ウェブリカ
代表取締役
新卒でメガバンクに入社し、国土交通省、投資銀行を経て独立。
腕時計ブランド日本法人の立ち上げを行い、その後当社を創業。
地域経済に当事者意識を持って関わりながら、様々な企業の利益改善や資金調達を、デジタルや金融の知見を持ってサポートしています。
■編集長インタビュー
「メディア「Shikisai」立ち上げの背景とは?株式会社ウェブリカ・石塚直樹が語る地域企業活性化のビジョン」
