変電所や特別高圧といった、高度な専門性が求められる電気設備工事。
その最前線で社会インフラを支えるのが、株式会社ブリッツソリューションです。
今回のラジオでは、他社では対応が難しい工事領域に果敢に挑み続ける同社の強みと、その裏にある想いを語っていただきました。電気の“基盤”をつくるという責任感と、それに応えるだけの確かな技術。そして何より、現場で信頼され続ける対応力。こうした要素が、ブリッツソリューションの“選ばれる理由”です。
さらに、社員が安心して長く働ける体制づくりや、丁寧な人材育成の考え方にも触れています。
「ただの工事屋」ではない。“社会に必要とされる存在”として、誇りを持って挑み続けるリアルな声をぜひお聞きください。
業界関係者はもちろん、社会を支える仕事の裏側に興味のある方におすすめの回です。
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目次
「特別高圧」とは何か
株式会社ブリッツソリューションは、高圧・特別高圧の電気設備の保守をメインとする会社です。代表は松原博さん。拠点は茨城県ひたちなか市にあります。
まず「特別高圧」という耳慣れない言葉から。電圧には区分があります。
- 低圧――交流は600ボルト以下、直流は750ボルト以下
- 高圧――それを超えるもの
- 特別高圧――さらに大きな電圧
- 低圧=一般家庭
- 高圧=工場
- 特別高圧=変電所
そして、それぞれがどこで使われているのか。これが分かると仕事の位置づけが見えてきます。
つまり同社が手がけているのは、電気の大元にあたる部分の保守です。
この領域を扱う会社は多いのか。松原さんの答えは「現地で一緒にやっている同業者の数を見ると、少ないかもしれない」。地域の中では、そこに頼むならこの会社しかない――という存在です。
面接に行った会社ではなく、そこにいた電気工事屋に惹かれた
松原さんがこの道に入った経緯が、なかなか独特でした。
学生時代は勉強が嫌いで、夢もそんなになく淡々と過ごしていたといいます。専門学校に行ったものの中退し、実家に戻って働き口を探していました。
そして、ある会社の面接に行きます。そこは新設の工場で、まだ作業が終わっておらず電気工事屋がうろうろしていた。
松原さんの目を引いたのは、面接先の会社ではなく、そちらでした。
作業している姿、手際の良さを見て「手に職をつけるには、こういうことでもいいのかな」と思った。
ちなみに、その面接先が何の会社だったかは今では覚えていないそうです。
そこからの動きは早いものでした。この仕事には資格が必要だと調べ、資格を取るために工業高校の定時制に編入。資格を取得し、電気関連の会社に就職します。
30年勤めて、53歳で独立した
そこから30年。松原さんはその期間を、こう振り返ります。
すごく楽しくやっていた。自分がやった成果がお客様から評価されるのが、すごく嬉しかった。
そして独立したのが53歳のとき。収録時点で3〜4年前のことです。
きっかけは2つありました。
1つは「このまま淡々と仕事をやっていても、人生が終わるな」という感覚。もう1つが病気でした。
そのときにお世話になった方から受けた助言が、背中を押します。
「自分の道を見つけてみるのもいいんじゃないのか」
それでピンときて、「最後にやってみるのもいいかな」と独立に踏み切りました。
「使ってくれ」と言ってきた、昔の仲間
現在のメンバーは30代が多いそうです。その集まり方が、30年の答え合わせのようでした。
昔、仕事で関わっていた者たちが、独立を聞きつけて「使ってくれ」と言ってきた。
松原さん自身も、そこに恩返しの意識を持っています。今までいろんな人に手助けしていただいて、感謝しながらこなしてきた。そういう道を自分も作ってあげられればいい、と。
「また来年もよろしくお願いしますね」
この仕事のやりがいとして松原さんが挙げたのは、毎年繰り返される保守という仕事ならではの瞬間でした。
お客様とコミュニケーションを取りながら、毎年毎年その現場に行く。その際に言われる言葉です。
「松原さん、また来年もよろしくお願いしますね。また来てくれるんでしょう」
そして「ありがとうございました」と、逆に感謝してもらえる。本来こちらが「ありがとうございました」なのに、と松原さんは言います。それが何度もあったことが、やってよかったという実感になっている。
組織として目指すのも、そこでした。技術者一人ひとりが現場に行って「やって良かった」と思える、感謝される仕事をしてほしい。
「電気のことなら何でも知っている」を目指せる環境
職人不足が言われるなかで、電気工事を選ぶ面白さはどこにあるのか。松原さんが挙げたのは到達点の高さでした。
同社に協力しているスタッフには、電気の知識を持つ人のなかでもエキスパートに近い、すごい資格を持っている方もいるといいます。
技術者としてのゴールを「電気のことだったら何でも知っている」というレベルに置いても、なれるような環境ではある。
その理由が、同社の特徴でもありました。
電気といっても分野は広いが、うちの会社にはその垣根がない。括りがない。
採用について、資格は必須ではありません。持っていればすぐ現場に出られるのでありがたいものの、そこにはこだわっていない、と。
やってみて「自分がやりたい仕事だ」と思ってもらえれば、資格を取るためのサポートはする。
独立するときに出るのは、それまでの「評価」
手に職をつけて独立したい人に向けて、松原さんが語った言葉が印象的でした。
独立したときに一番感じたのは人とのつながりだった。後押ししてくれる人、ありがたい言葉をくれる人、手を貸してくれる人がいた。
そこから導かれる考え方が、これです。
独立するときには、自分が今までやってきたことの評価が出る。それは自分が歩いてきた道の結果でもある。
社名の「ブリッツ」は、閃光
ひたちなか市について、松原さんは出身ではないと断ったうえで、こう話します。「ひたちなか市が大好きだった」。
理由は海でした。小さい時に見た海の景色、匂い、風、音――五感を感じられるところが心に残っている。だからその街に恩返しがしたい、と。
会社はまだできたばかりで、自社でイベントを開くところまではできていません。ただ、街で開催される花火大会などに協賛する形で関わっています。
最後に、社名の由来が語られました。
ブリッツ(Blitz)は、ドイツ語で閃光、稲光。
あまり良いイメージではないかもしれない、と松原さんは言います。それでも――
一瞬光るその光は、すごく眩しく感じる。やりたいことが見つからなくても、「ここが面白い」というものを瞬間瞬間で見つけて、光り輝くような存在になってもらえればいい。そういう存在が輝ける場所を提供したい。
※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。電圧区分の詳細は法令の定めによります。数値・状況は収録時点のものです。
ご紹介
Profile
株式会社ブリッツソリューション
代表取締役
特別高圧電気設備の保守や自動機械の制御盤製作を手がける技術者。
30年以上の現場経験を経て、53歳で独立。長年培った知識と技術を活かし、地域インフラを支える事業を展開しています。
きっかけは、偶然目にした電気工事の現場。そこから「手に職を」と資格を取得し、電気の道へ進みました。現在は少数精鋭のチームで現場に対応しながら、若手の育成にも注力。「感謝される仕事」を大切に、日々現場と向き合っています。
株式会社ウェブリカ
代表取締役
新卒でメガバンクに入社し、国土交通省、投資銀行を経て独立。腕時計ブランド日本法人の立ち上げを行い、その後当社を創業。地域経済に当事者意識を持って関わりながら、様々な企業の利益改善や資金調達を、デジタルや金融の知見を持ってサポートしています。