shikisai radio
radio
65

横浜エクセレンスとは?4年で観客3倍。B3クラブが横浜を選んだ理由

読込中...
読込中...

サッカー選手から異業種転身。バスケット未経験でありながら横浜エクセレンスを率いる桜井社長が語る「スポーツと地域の真のつながり」。2021年に横浜へ移転し、コロナ禍の逆風の中で挑んだ地域密着型のクラブ経営。地域の学生との交流、障がい者招待、企業との連携イベントなど、年間150回以上の活動を積み重ね、観客数は4年で3倍に増加。そして今、レギュラーシーズン1位として迎えるB2昇格をかけたプレーオフ。ブースターとともに歴史を刻む瞬間に向けて――横浜武道館での決戦を控えた今、スポーツの力が街に何をもたらすのか、その“現場の声”をお届けする。

▼横浜エクセレンスのHPはこちら

https://yokohama-ex.jp/

▼チケットの購入はこちらから

https://bleague-ticket.psrv.jp/games/EX

▼横浜エクセレンス公式Instagram

https://www.instagram.com/yokohamaexcellence_official/

横浜エクセレンスとは

株式会社横浜エクセレンスは、バスケットボールB.LEAGUE B3に所属し、横浜市を拠点とするクラブを運営する会社です。代表取締役社長の桜井直哉さんに、チームの現在地を伺いました。

板橋から横浜へ──移転の理由はアリーナだった

このクラブは、もともと東京都板橋区で活動する「東京エクセレンス」でした。2016年にB.LEAGUEが開幕した際も東京エクセレンスとして参加しています(リーグ誕生前はクラブチームとしての活動でした)。

転機は2021年7月。理由は成績ではなくアリーナの大きさでした。使用していたアリーナの規模の問題で、そのままB2にとどまることができなくなってしまったのです。

そこで移転を決断し、横浜エクセレンスとして新たに誕生しました。取材時点で4年目のシーズンを迎えています。

なぜ横浜だったのか。桜井さんが挙げたのは、街そのものの力でした。日本で最も人口が多い市であり、横浜市だけで380万人。加えて、みなとみらい、馬車道、元町――「いろんな色が横浜市の中にある」。その魅力とブランドに惹かれて選んだ、といいます。

26歳までサッカー選手だった社長

意外なことに、桜井さんはバスケットボール出身ではありません。

4歳から気づけばサッカーをやっていて、26歳までサッカー選手としてプレーしていました。高校時代には全国高等学校サッカー選手権大会に出場。初戦で敗れたものの、全国大会に出られたことでその後の社会人サッカー選手としての道が開けたといいます。

バスケットボール業界に飛び込んだのは30歳のとき。しかも当時は代表ではなく、バスケのルールもあまり知らない状態での転職でした。ルールは試合を見ていくうちに少しずつ覚えていったそうです。

決定的だったのは、転職して最初に見た試合でした。最後の1〜2秒で逆転して勝ったのです。

「あれ、このバスケットってめちゃくちゃ面白いな」。桜井さんはその瞬間に一気に虜になり、そこからはルールを覚えるのも早かったといいます。

4年で観客が3倍になった

クラブの成長は、入場者数にはっきり表れています。

移転してきた2021年はコロナ禍だったこともあり、年間平均の入場者数は約600名でした。それが2年目、3年目と積み上がり、4年目の今シーズンは平均1,900名弱に。この4年でおよそ3倍のお客さんが集まるようになりました。

来場者はスラムダンク世代とその子ども

年齢層で多いのは30代・40代。桜井さんは「スラムダンク世代」の影響もあるだろうと分析します。

ただしクラブ側が狙っているのは、その下の世代でした。子どもが無料で試合を見に来られる施策を打っており、結果としてその親世代である30〜40代が一緒に来場している、という構図です。

その仕組みが「スマイルパス」です。対象は小中学生、および横浜市内に在学の未就学児・小中学生。2階の自由席が無料になります。

しかもこれは、クラブが持ち出しで行っているわけではありません。スポンサーの支援によって成立している招待企画だといいます。支援する企業から子どもたちへ招待される、という形です。

なぜバスケは「選手のファン」が生まれやすいのか

男女比を尋ねると、ほぼ半々、あるいは若干男性が多いくらいという答えでした。ただし女性ファンの動きに特徴があります。

ホームだけでなく、地方でのアウェイ戦にも一緒についてきて応援する人がたくさんいる。しかもチームを応援する人だけでなく、特定の選手をずっと応援し続ける人も多いのだそうです。

その理由について、桜井さんはこう見ています。バスケットボールは他の競技と比べて選手との距離が近く、試合中もその姿が見える。だから個人のファンが生まれやすいのではないか、と。

アリーナの問題で街を移り、4年で観客を3倍にする。サッカー選手だった社長が率いるクラブは、いま横浜に根を張ろうとしています。

※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。所属カテゴリー・入場者数・施策の内容は収録時点のものです。

RADIO

この
エピソードを
配信で聞く

ご紹介

Profile

桜井 直哉

株式会社横浜エクセレンス
代表取締役

桜井 直哉

さくらい なおや

幼少期からサッカーに情熱を注ぎ、全国高校サッカー選手権への出場を果たす。社会人サッカー選手としてプレーした後、スポーツの枠を越えた価値創造を志し、30歳でプロバスケットボール業界に転身。 2021年、東京都からのクラブ移転に伴い「横浜エクセレンス」代表取締役社長に就任。 「スポーツを通じて地域と共に未来を創る」ことを理念に掲げ、年間150回を超える地域活動や学校訪問、障がい者支援イベントなどを継続的に展開。地域とのつながりを基盤にしたクラブ運営を徹底し、移転当初600人規模だった観客動員数を、わずか4年で約1900人規模へと成長させる。 試合終了後には観客一人ひとりに感謝の言葉を伝えるなど、地道で誠実な姿勢と、クラブ・選手・地域をひとつにする強いリーダーシップを兼ね備える。 現在はB2昇格と“日本一の地域密着クラブ”を目指し、地域と共に走り続けている。

淺川 理沙

淺川 理沙

あさかわ りさ

【経歴】・2018年〜2021年の3年間、NHK福島放送局でニュースキャスターを担当。東日本大震災に関する震災報道や台風などの災害報道にも携わり、年間で50本ほどの取材も行う。・2011年〜2015年はシンガポールとインドに居住し、海外就労。人材コンサルタントとして日系・外資・ローカル企業300社ほどの経営現地化に携わり、中でもインドでは200人近くの現地法人社長から事業展開についてヒアリングする。・2023年からは車いすバスケットボールの試合実況や会場MCとしても活動中。車いすバスケの面白さと選手や関係者の方々の思いに魅了されたことから、自身も車いすバスケに欠かせない存在になりたいと日々取材を続けている。・現在、NHKラジオ第1の全国放送の番組『マイあさ!』にリポーターとして出演中。 【資格】・TOEIC900点(リスニング満点)・防災士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)・証券外務員一種・証券アナリスト基礎・Certificate of Employment Intermediaries(シンガポールの人材コンサルタント国家ライセンス) 【メディア出演】・NHK総合『おはよう日本』(全国放送)・NHKラジオ第1 『マイあさ!』(全国放送)・NHK仙台『もりすた!』・NHK福島『おはよう福島』・NHK福島『ニュース645』・NHK福島『はまなかあいづTODAY』・NHK福島『こでらんに5』ほか 【執筆】・朝日インタラクティブ株式会社『ツギノジダイ』企業経営者インタビュー※「Yahoo!ニュース」経済カテゴリー、「朝日新聞」紙面への複数回の掲載歴あり