SES事業のティーズコンサルティングが描く、従業員の人生に寄り添う革新的アプローチ。吉岡代表が語る、業界最高水準の給与と独自の福利厚生で、エンジニアのキャリアと人生を徹底支援する企業理念の全貌とは。ぜひ最後までお聞きください。
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目次
株式会社ティーズコンサルティングの事業
株式会社ティーズコンサルティングは、ざっくり言えばIT企業です。代表取締役は吉岡励努さん。事業は3つあります。
- SES事業――お客様先のプロジェクトの開発を支援する
- 受託開発事業
- 教育事業――エンジニアを育成する
- 資格サポート――対象の資格を取得すれば受験費用と祝い金を支給
- 年間6万円の経費枠――何に使ってもいい
- 結婚時のお祝い金
- 不妊治療をする方へのプラスアルファの有給休暇
- 子どもが生まれたとき、小学校入学時、中学生になったときのお祝い金
- 家族の記念日に取れる休暇
- 社員は現在30名ちょっと。うちもともといた社員は3名、残り約27名は新しく入社した方
- 売上の約80%が、この3年で立ち上げた新規事業。残り約20%が既存事業
会社の設立は2006年。18年ほどの歴史があります。ただし現在の姿になったのは、この3年ほどのことでした。
「エンジニアファースト」ではなく「人生ファースト」
同社が掲げる企業理念は「人生ファースト」です。
この言葉は、業界の定番を意識して作られています。吉岡さんの説明はこうでした。
巷のIT企業には「エンジニアファースト」――エンジニアを一番大切にする、キャリアを最も重視する、と掲げる会社がとても多い。それはその通りだと思う。ただ、それだけではなく――
従業員の人生そのものをサポートしていける企業になりたい。
吉岡さん自身、この点をオリジナリティだと考えています。キャリアにコミットする会社は多い。それを超えて人生そのものにコミットするのは、割と独自ではないか、と。
給与の内訳を、全部見せている
「人生ファースト」を具体化する軸の一つが給与です。同社はSES事業のエンジニアについて業界でも常に最高水準になる給与設定をしていると言います。
なぜそれが可能なのか。その答えが、この回でいちばん実務的な部分でした。
「これくらいの業務量で、これくらいの単価であれば、このくらいの給与をお支払いします」を全て伝えている。
つまり会社の経費や人件費が明確化されている。お互いにそこが明確だから、しっかり利益も出て経営もできる、という構造です。
開示の範囲は、かなり踏み込んでいます。
いくら売り上げていて、どのくらい原価がかかっていて、会社にいくら利益が残っているのか。すべて社員に公開している。
吉岡さん自身、こうした開示をしている会社は多くないだろうと見ています。
案件選択制度という、もう一つの柱
キャリア面のもう一つの軸が案件選択制度です。
「こういう仕事に携わりたい」という思いは誰もが持っている。それを叶えられるよう、エンジニア本人の希望に沿って案件にアサインしていく仕組みです。
吉岡さんは、業界最高水準の給与と、案件を選べること――この2つを「二大福利厚生」と呼んでいました。
年間6万円、何に使ってもいい
キャリア支援では、自律的なキャリア形成を促すことを重視しています。
この6万円の使い道が、時代を映していて面白いところでした。キャリアアップに関わる書籍の購入、そして最近はChatGPTの利用料に充てる人もいるそうです。
子育て世代に、一番手厚く
「人生ファースト」がもっとも表れているのが、ライフイベントへの支援です。吉岡さんが挙げたものを並べると、こうなります。
これらは従業員全員が受けられるとのことでした。
こうした制度が生まれた背景には、吉岡さんの経歴があります。
エンジニア出身の社長ではなく、人事の経験がキャリアの中でとても長かった。
人事をしていた頃に感じていた「こういう制度があれば社員はもっと生き生き働ける」「もっと仕事に集中できる」という疑問やアイデアを、社長になった今、実際に導入している――という流れです。
自分が手掛けたM&Aで、自分が代表になった
吉岡さんは宮崎県出身。高校卒業までを地元で過ごし、大学入学を機に上京しました。
最初のキャリアは人材会社の営業。その後、事業会社の人事として採用・制度・労務を一通り経験し、経営企画も担当。ベトナム駐在も経験しています。
そして代表就任の経緯が、なかなか珍しいものでした。
ティーズコンサルティングは、創業社長が70歳を超えて高齢になったことから会社を売却しM&Aを実施します。
当時、吉岡さんは現在の親会社にあたる株式会社サンウェルで経営企画を担当していました。そして――
そのM&Aを手掛けたのが、まさに自分自身だった。
それがきっかけで、2021年11月に代表に就任します。
当時の心境も率直でした。「振り返ると、結構無謀なことをしたなとは思っている」。本当に「ITって何だ」というところから始まったので、未知の領域で不安も大きかった、と。
M&Aの怖さ
この3年で最も大変だったこととして語られたのが、M&Aの怖さでした。
もともとの計画は、既存事業をしっかり伸ばしていくというものでした。しかし現実は違います。
代表が変わるだけで、本当にいろいろな環境が変わる。もともといた社員や既存のお客様をそのまま維持するのは難しく、去っていった方もいた。その立て直しが一番大変だった、と。
数字が、その大きさを物語っています。
もともと同社は社名の通り技術コンサルティングを行う会社でした。それを引き継いだうえで既存事業は縮小し、SES事業を完全にゼロから立ち上げて3年。パーソナリティが「一度壊してゼロから作り上げてきた3年」と言い換えると、吉岡さんは「それに近いですね」と答えていました。
エンジニア1人に、12〜15社からのアプローチ
SES事業の成長の鍵は採用です。吉岡さんの人事・採用のバックグラウンドが、ここで事業とかみ合いました。
市場の状況は、数字で語られています。
求人倍率が非常に高く、エンジニア1人あたり少なくとも12〜15社からアプローチがあると聞いている。
吉岡さんの言葉では「もう、めちゃくちゃ取り合いですね、今は」。
転職の多さも、この需給から説明されていました。エンジニアは数年に一回は転職しやすい職種と言われる。理由はシンプルで、需要が高いので転職すれば給与が上がる市場だから。
だからこそ同社はできるだけ長く、できれば定年まで働いてもらう設計にしている、と。
面接では、社長のほうが緊張している
採用で何を重視しているかを問われた吉岡さんの答えは、制度の話ではありませんでした。
いかに一人ひとりの候補者と向き合い、その時間を大切にするか。
そして、こんな告白が続きます。面接は候補者が緊張するものだけれど――
「僕、未だに慣れなくて。僕の方が結構緊張したりしてますね」
リラックスして話してもらう工夫も、かなり細かいところに及んでいました。
自分の一人称をずっと「私」と言っていたが、硬すぎるのではないかと思い始め、あえて「僕」と言うようにしている、と。
ちなみに、入社のきっかけとして面白いエピソードも紹介されました。吉岡さんがX(旧Twitter)にたまに載せている料理の画像を見て「いいな」と思って入社した方がいるそうです。「なので最近はよくこまめに写真をアップしてます」。
会社と社員は、対等な関係
従業員に求めることを問われた吉岡さんは、まず逆向きの要望を挙げました。
何を会社に求めているのか、会社に対してどうしてほしいのかを、いつも持っていてほしい。
理由は、この考え方にあります。
会社と社員はイコールな関係、対等な関係だと思っている。
だから一方的に「こうしてほしい」と命令するのではなく、お互いが気持ちよく働くためにどうなりたいかをフラットに話し合える関係を作っていきたい、と。
コミュニケーションの取り方についても、一律にはしていません。
ウェットなコミュニケーションを好む人もいれば、放っておいてほしい人もいる。一人ひとりの適切な温度感に合わせる。
自社プロダクトという、もう一つの柱
今後の展望は2つ挙げられました。
1つ目は自社プロダクトです。受託開発ではなく、自分たちのプロダクトを持った自社開発企業として柱を作りたい。
特徴的なのは、その出どころでした。
進行中のものは基本的にほぼ全て、エンジニアのアイデアから出てきたものをプロダクト化している。
現状も「こういうのがあったら面白いんじゃないですか」と自発的に言ってくれることが多く、将来的には社内コンテストなどのアイデア出しの場も作っていきたいそうです。
2つ目は人数です。2030年までにエンジニアの数を倍増、60名規模に。ただし、ここにも同社らしい留保がついていました。
一気に事業を拡大させるよりも、エンジニア一人ひとりをしっかりケアすることに重きを置いている。だから、むやみな拡大は目指さず、ゆっくり着実に大きくしていく。
現在は新卒・未経験者の採用は行っていませんが、50名を超えてくる規模になれば育てていく必要があると考えており、もう少し先の未来では可能性が高いとのことでした。
最後に個人の目標を聞かれた吉岡さんは、社員の満足度調査をしていきたいと答えました。そして一言添えて、少し照れていました。
「皆さんが楽しく働けているというのが、僕の幸せ。……ちょっと今、格好良く言い過ぎたんですけど」
※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。制度・人数・数値は収録時点のものです。
ご紹介
Profile
株式会社ティーズコンサルティング
代表取締役
吉岡氏は宮崎県延岡市出身で、18歳で大学進学のため上京。 某人材会社の営業としてキャリアをスタート 外資系企業の人事部門でエンジニア採用や人事制度、組織開発に従事 株式会社サンウェル(ティーズコンサルティングの親会社)の経営企画部長として勤務 2021年11月にティーズコンサルティングの代表取締役に就任
経歴2016年4月~2019年2月:瀬戸内海放送(KSB)報道部所属アナウンサー2019年3月~2021年3月:NHK和歌山放送局アナウンス部所属キャスター2021年4月~2021年7月:舞夢プロダクション所属フリーアナウンサー2021年8月~現在:Jプロダクション所属フリーアナウンサー2022年:活動拠点を東京に移す主な担当番組KSB:「スーパーJチャンネル」お天気キャスター、「KSBニュースview」ニュースキャスターNHK和歌山:「ギュギュっと和歌山」ニュースキャスター、「ウィークエンド関西」番組リポーター