名古屋市南区の人気美容室SK re:birth(エスケーリバース)から、オーナースタイリストの福島誠司さん、ジュニアスタイリストの山本和果那さん、アシスタントの榊原蒼さんが登場。
福島さんはサロン経営に加え、美容学校の役員や訪問美容の講師など多方面で活躍中。サロン名は「再生=リバース」の想いを込め、髪も心も生まれ変わるような施術を目指す。こだわりは「髪に優しく、人に優しく」。お客様の生活スタイルに寄り添うカット提案や、心身を癒すヘッドスパも人気の理由。また、地域密着型として訪問美容も展開し、自宅や施設での施術を通じて「一生涯美容師」を実現中。若手育成にも注力し、美容師を目指す子ども向けイベント「美ッザニア」では、100人規模で美容の魅力を伝えている。山本さんと榊原さんは職場の温かさや支援に触れながら、SK re:birthで働く価値と成し遂げたいことを語る。サロンのこれからの展望は「強く長く愛される存在」へ。技術と想いで、地域から美容の未来を育む挑戦の物語。
目次
SK re:birthとは──名古屋市南区の地域密着サロン
SK re:birth(エスケーリバース)は、名古屋市南区にある美容サロンです。この回には、経営とスタイリストを兼ねる福島政治さん、ジュニアスタイリストの山本明奈さん、アシスタントの榊原あおいさんの3名が登場しました。
福島さんはサロン経営のほか、別店舗の経営、美容学校の役員、訪問美容の協会の役員・講師、そして愛知県の組合の青年部代表と、いくつもの顔を持っています。山本さんの得意分野はヘッドスパ、ヘアメイク、ヘアアレンジ。榊原さんは「掃除のプロ」と呼ばれており、「他の人に掃除する隙を与えないよう常に動いています」と本人が語るほどです。
店名の由来──「SK」は前のオーナーのイニシャル
店名には2つの由来があります。
「SK」は、福島さんがまだ社員だった頃のオーナーのイニシャルです。その店を数年後に福島さんが独立して引き継いだのですが、店名は変えませんでした。イニシャルをそのまま残してほしいという気持ちがあったのだといいます。
そして「re:birth」は、生まれ変わる・再生という意味。髪は年を追うごとにどうしても弱っていきます。それをキープし、なるべく強く再生するような施術をしたい。そしてそれに合わせて、人としても何か生まれ変わったような気分になってほしい――そういう思いが込められています。
「消耗する働き方」を変えたくて始めた店
スタートは今から20年近く前、3人でした。福島さんと、もう1人のスタイリスト、そしてアシスタント1人。
当時はいまよりカット代金が高くない時代でしたが、福島さんはあえて価格を少し上げてスタートします。理由は働き方でした。当時の美容師には「消耗していく働き方」のイメージがあった。そうではない、無理のない働き方で、しっかりした技術を提供したい――そう考えての設定でした。
ところが現実は違いました。ゆったり働けるかと思いきや、ありがたいことにめちゃくちゃ忙しくなったのです。今では言えないような時間帯まで働く日々。「吐きそうになるくらい忙しくて、ちょうどリバースだからいいじゃん、と」――店名にそんな意味まで重なってしまったと福島さんは笑います。
信念は「髪に優しく、人に優しく」
創業時から変わらない信念として、福島さんが挙げたのが「髪に優しく、人に優しく」という言葉です。広告にも入れてもらっているといいます。
どんなに忙しくても、どんなに大変でも、髪に優しい施術、髪に優しい薬剤を選ぶ。それは結局、人に優しいということでもある。そして接客・接遇の面でも人に優しくある――この2つを信念として忘れずにやっている、という話でした。
カットで「生活スタイル」まで聞く理由
福島さんがカットで心がけているのは、一人ひとりの生活スタイルを聞くことです。
初回から職業を尋ねるのは控えることもありますが、会話の流れのなかで、その人がどういう生活をしているのか、どういう仕事をしているのかを掴んでいく。そのうえで生活スタイルに合うカットスタイルを提案します。
狙いは、サロンを出た日のことではありません。仕上がった日はもちろんきれいですが、それ以外の日、家で過ごすときにも気分よくいられるように――そこを心がけているのだといいます。「そのやり方で良かった」「周りの人から褒められた」という声をもらうことで、間違っていないと感じているそうです。
同じ考え方はカラーにも通じています。その日の色だけでなく、時間が経過したときの色まで考えてデザインを提供する。
ヘッドスパについては、山本さんが語ってくれました。個室があるため、リラックスして施術を受けられます。体のツボについても勉強しており、説明を交えながら施術を進める。デスクワークや画面を見る時間が長く、目の疲れや肩のこりを抱える人が多いなか、日々のストレスをほぐしてリラックスしてもらうことを心がけているといいます。
ちなみに福島さん、ヘッドスパに入ろうとすると「えっ、店長なの」と言われてしまうそうで、本人いわく「出入り禁止」。「決して僕が下手なわけではなくて、他のスタッフがうますぎるんです」とのことでした。
訪問美容を始めた理由
同サロンは訪問美容――自宅や施設に伺ってカットなどを行う分野にも取り組んでいます。
「これからの時代に必ず必要になる分野」という意識は福島さんにもありました。しかし、それが理由で始めたわけではないといいます。
地域密着でやってきたこの店には、若い頃から年を重ねるまで通い続けてくれるお客さんがいます。孫からおばあちゃんまで家族で来てくれるお客さんもいる。福島さんは「いくつになっても自分が担当できるように」と決めていました。
ところが年月が経つと、どうしても来られなくなる人が出てきます。体が少し不自由になったり、通うこと自体が大変になったり。その人たちにこの先もずっときれいでいてほしい。ならば、来られなくなった方のところへこちらから伺えばいい――それが始めたきっかけでした。
現在は施設からの依頼も毎月のようにあり、スタッフとともに訪問しています。在宅で寝たきりの方からの依頼を受け、自宅で美容院に近い施術を提供することもあります。
「もう行けないと思っていた」
訪問美容での反響について、福島さんが語ったエピソードが印象的でした。
年配の方からは「もう行けないと思っていた。でも来てくれて嬉しい」という声を、多くの人からもらうといいます。
それとは別に、忘れられない依頼があったそうです。事情があって外に出られなくなってしまった若いお客様。「昔行っていたようなカットはもうできない」とお母様が思い込んでいたのだといいます。
依頼を受けて福島さんが訪問し、施術をすると、そのお客様は泣いて喜んでくれました。「こんなふうにしてくれるんだ」と。諦めかけていた人の反応を前に、福島さん自身も泣いてしまったそうです。
「髪に優しく、人に優しく」という言葉が、店の外へ出ていったときにどうなるのか。その答えのような話でした。
※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。特定の効果・効能を示すものではありません。
ご紹介
Profile
SK re:birth/SK nest
オーナースタイリスト
名古屋市南区でヘアサロン「SK re:birth」「SK nest」のオーナースタイリスト。美容師歴は20年以上。
美容あいち青年部 B:evo 代表
愛知県福祉理美容上級技能認定者
毛髪診断士・ヘアケアマイスター
「一生涯美容師」として、お客様の髪に真摯に向き合い、再現性の高いスタイルを提案。
丁寧なカウンセリングで髪の悩みに寄り添い、毎日のヘアスタイルが楽しくなるようサポート。
趣味はサイクリングや家庭菜園など、自然に触れること。
人に、髪に、優しいサロンを目指す。
SK re:birth
ジュニアスタイリスト
メイクアップ技術検定1級を取得。
得意分野は丁寧なシャンプーやヘッドスパ、ヘアメイク、ヘアアレンジ、など、手を使った施術。
お客様が心からリラックスできる空間をつくることを大切にしており、「癒された」と笑顔で言っていただける瞬間が何よりのやりがい。
日々のサロンワークの中で技術を磨きながら、お客様一人ひとりに寄り添える美容師を目指す。
SK re:birth
アシスタント
得意分野は電話応対や丁寧な接客。
店長やお客様から掃除のプロと呼ばれる

