神奈川県秦野市で「ベラドンナ・バランスケア」を運営する新原真由子さんは、20年間の看護師としての経験と、自身の妊娠・出産・育児での体調不良を経て、整体の道へ転身しました。訪問看護やホスピスでの24時間体制の勤務、自らの不妊や産後の不調、さらにお子さんの発達上の課題など、さまざまな困難を経験したことが、整体の重要性に気づくきっかけとなりました。
現在は、地域の女性たちに向けて妊娠中〜産後のケア、赤ちゃんの頭や背骨の歪みの調整、そして家庭でもできるセルフケアの方法を丁寧に伝えています。とくに妊娠中に歪みやすい股関節のケアは、骨盤や全身の不調にも関わるため重要とし、「家族の健康はママの整いから」という考えをもとに活動を続けています。
また、施術だけでなく、セルフケアを習慣にすることで「自分を大切にする力=自己愛」を育むことができると語り、女性の心身の自立を応援しています。整体を“依存の場”ではなく“相談と自立の場”に変えることを目指す新原さんの活動をぜひお聞きください。
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ベラドンナ・バランスケアと、新原真由子さん
新原真由子さんは、神奈川県秦野市で整体院ベラドンナ・バランスケアを営んでいます。女性と子どものケアを中心とした整体院です。
ただし、最初から整体の道にいた人ではありません。看護師を20年続けたのち、整体師に転職して16年という経歴の持ち主です。
研究テーマは「死ぬ場所を選ぶ」だった
新原さんのキャリアで際立っているのが、看護師として働きながら学び続けていたことです。
学びたいことがあり、大学と大学院に社会人入学して臨床社会学を専攻します。そのテーマが――「死ぬ場所を選ぶ」。
研究にあたっては、訪問看護とホスピスの現場に参与観察として入りました。そしてそのまま、大学院修了後にホスピスへ就職することになります。
24時間体制の訪問看護ステーションを立ち上げる
その後、新原さんはホスピスと連携した訪問看護ステーションを立ち上げます。担った役割は一つではありません。訪問看護師であり、ケアマネージャーであり、管理者。しかも24時間体制での対応でした。
動機は明確でした。「自宅で最期を迎えたい」という患者さんの意思を尊重できる場所で仕事がしたい。研究テーマがそのまま仕事になったかたちです。
しかし現実は過酷でした。夜中の出動がとても多い。24時間体制は本当に大変だったと振り返ります。
さらに重なったのが、業界全体の構造的な問題でした。常に看護師不足で、休めない状況が続いたのです。
働き方が、人生の選択を狭めていく
新原さんが語ったのは、休めないことの本当の影響でした。
結婚しても、妊娠したいと思ってもなかなかそういう状況にならない。夜中の出動が続き、休みが取れず、ストレスも重なる。仕事の忙しさが、人生の選択そのものを狭めていったのです。
そして出産を経たあと、新原さんはもう一つの現実に直面します。実家が遠くてサポートしてもらえない状況で、子育てをしながら働くことの難しさです。
「本当に難しい仕事だな」――そう実感したと語ります。
この一連の経験から、新原さんは20年続けた看護師から整体師へ転職することを決断しました。自分が通ってきた道と同じところで困っている人の役に立てたら、という思いからでした。
看板を出さずに始めた整体院
開業の仕方も、いかにも堅実なものでした。
いきなり店舗を借りることはせず、自宅の一室からスタート。しかも看板は出しませんでした。
集客は、知り合いからの紹介と産後のママたちの口コミだけ。そこから少しずつ広がっていきました。
転機になったのは新型コロナウイルスです。感染予防のためにも店舗を借りたほうがいいと判断し、2020年4月に店舗を借りることにしました。そこから地域の方にも知られるようになっていったといいます。
「死ぬ場所を選ぶ」を研究した看護師が、24時間体制の訪問看護を経て、自宅の一室から整体院を始める。一見バラバラなキャリアは、人生の場面ごとに、その人の意思をどう支えるかという一本の線でつながっているように見えます。
※本記事は、ラジオ番組でお話しいただいた内容をShikisai編集部が記事としてまとめたものです。発言は趣旨を損なわない範囲で整理しています。本記事は特定の効果・効能を示すものではなく、医療行為に代わるものでもありません。体調に不安がある場合は医療機関にご相談ください。
ご紹介
Profile
ベラドンナ・バランスケア
院長
看護師として20年以上の経験を持ち、整体師としても10年以上活動。 病院や訪問看護の仕事、産前・産後の体験、イタリアでの整体経験など、さまざまな現場での実績。 自身の身体の不調や産前・産後の大変さをきっかけに、 女性や子どもが抱える悩みに寄り添うケアを大切にする。 身体の声に耳を傾け、痛みや不調に丁寧に向き合っている。
神奈川県出身。青山学院大学理工学部経営システム工学科在学中の現役女子大生キャスター。中学生時代にプログラミングに興味を持ち、高校時代には献立アプリを開発・リリースするなど理系の知識も活かして活動中。趣味はお菓子作り、アニメ鑑賞、カフェ巡り、バドミントン、ドライブ。特技はタイピング、ピアノ、人の顔と名前を覚えること。英検準1級、数検2級、漢検準2級を保有