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地方中小企業の伴走者として――株式会社ばんそうが描く未来
日本経済を支える大多数を占める中小企業。しかし、多くの企業が「人材不足」「成長戦略の不透明さ」「グローバル化への対応」などの課題を抱えています。こうした中、株式会社ばんそうは「中小企業に寄り添い、共に走る仕組み」を掲げ、新しいコンサルティングの形を提示しています。本記事では、代表の松田さんが語る創業背景やサービス内容、そして未来への展望を紹介します。
金融とコンサルの経験から生まれた課題意識
松田さんは石川県の能登出身。大学卒業後、メガバンクに勤務し不良債権を担当するなかで、多くの中小企業経営者の悩みに触れました。その後、コンサルティング会社に転じましたが、大企業中心の支援に偏る実態を目の当たりにします。
「中小企業も大企業と同じように研究開発や海外提携を志向している。それなのに支援する仕組みがない。」
この強い課題意識こそが、株式会社ばんそう創設の原点となりました。
株式会社ばんそうのサービス体系
ばんそうの特徴は、「テクノロジー」と「人材ネットワーク」の両輪で支援を行う点にあります。
1. プロフェッショナル人材の伴走
従来高額だった戦略コンサルタントや専門人材を、ネットワークを通じて半額から3分の1程度で提供。フルタイム雇用ではなく、週数時間から活用できる柔軟な仕組みにより、専門性の高いマーケティング部門の立ち上げや財務戦略策定をも現実的に支援します。
2.「すぐに答えを出さないAI(ばんそうAI)」という革新
ばんそうが開発中のAIプロダクトは、単なる自動応答ではありません。経営者の漠然とした不安に「問い」を投げかけ、思考を整理する“相談相手”としてのAIです。
「経営層は孤独です。意思決定の最終責任は自分にある。その過程で頭を整理し、論点を明確にしてくれる存在が必要です。」
松田さんの想いから生まれたこのAIは、ロジカルシンキングやロジックツリーを基盤に設計され、現在ベータ版テスト中。数千円から数万円/IDという価格帯で提供される見込みです。

中小企業の潜在ニーズに伴走する
ばんそうの支援対象は、創業直後の企業から売上500億円規模まで。
とりわけ注力するのは、二代目経営者や資金調達後に次の成長戦略を描く企業です。
「次に何をすべきか分からない」――その“もやっとした不安”こそ、寄り添う領域。
課題を共に見つけ、解決までやり抜く。
それが、ばんそうの価値です。
目指す未来――第二のソニー・ホンダを地方から
ばんそうが掲げるKPIは明快です。
「地方の中小企業から第二のソニーやホンダのように、社会に大きなインパクトを与える企業を1社でも多く生み出す。」
そのために自社だけにこだわらず、必要に応じて他のコンサルティングファームも紹介する“オールジャパン型”の姿勢を貫きます。
松田さんが繰り返し語るのは「利他の心」。利益のためだけではなく、共に成長し社会を良くすることを信条とし、参画するメンバーは「社員」ではなく「クルー」と呼ばれています。現在20名以上が同じ船に乗り込み、未来に向けて動き出しています。
まとめ
株式会社ばんそうは、中小企業のリアルな課題に寄り添い、テクノロジーと人材ネットワークの融合で新たな支援モデルを切り拓こうとしています。
AIを活用した“問いかけ型コンサルティング”は、経営者の孤独を支える革新的なアプローチ。これからの日本において、中小企業が再び活力を取り戻すための重要な伴走者となるでしょう。
ご紹介
Profile

株式会社ばんそう
代表取締役 CEO
石川県出身。
2021年創業の株式会社ばんそう代表取締役。
メガバンクやコンサルティング業界などで経験を積み、中堅・中小企業の経営支援や構造改革に尽力。
「反省はするが後悔はしない」が座右の銘で、トッププロフェッショナルの知見を活かし、日本全国の企業の成長支援を目指している。
ビジョンは、企業の壁打ち相手や伴走者(バンソウシャ)として価値あるサービスを提供し続けること。新しい価値の創出や働き方の実現に、熱意と高い志で取り組んでいます。

株式会社ウェブリカ
代表取締役
新卒でメガバンクに入社し、国土交通省、投資銀行を経て独立。腕時計ブランド日本法人の立ち上げを行い、その後当社を創業。地域経済に当事者意識を持って関わりながら、様々な企業の利益改善や資金調達を、デジタルや金融の知見を持ってサポートしています。