創業or社長就任の経緯を教えてください。
彼女は、元々パティシエを目指していたので、製菓専門学校を卒業後に関西のホテルに就職して洋菓子の基礎を習得していましたが、その際、あまりにも多く使われる白砂糖やバター乳製品に疑問を持ち始め、体と食材との関係性を考えるようになりました。その後地元に戻り、結婚・出産を経験し、健康に気を遣いながら美味しいケーキを食べたいと思うようになりました。ただ、過去の経験から添加物などを使っているケーキは食べると心と体と共に罪悪感を感じるので、添加物を一切使わない美味しいケーキを、そして健康に気を遣いながら、働いている従業員も笑顔で楽しい環境に。そのような思いで始めました。
あなたが思う御社の商品・サービスの魅力を教えてください
まずは、素材のこだわりがあります。野菜は有機農法の物を取り扱っていて、扱う素材は美味しさを一番優先にしているので、福井県産のもので統一するというより、良いところの美味しいもので揃えています。また、添加物を使わないで、美味しいケーキを作ることが私たちのコンセプトなので、砂糖は白砂糖を使わず、自家製の甘酒や北海道産のてん菜糖、キビ砂糖を使って、ホイップクリームも卵や生クリーム・豆乳を使わず、自家製で美味しさを追求しています。そして、野尻ケイクの洋菓子の多くはヴィーガンで、かつグルテンフリーです。
御社の商品・サービスはお客様からどのような評価をいただいていますか?
うちは幅広いお客さんがきてくれていますね。健康志向の強い方や食物アレルギーを持っている方では、よそのケーキは食べれなかったけど、野尻ケイクのケーキは食べられたといってくださる方も多いですし、普通のケーキ屋だと思って来店される方も多いです。また、うちは男の人が来店される事が多く、あっさりしていて重すぎないケーキがとても好評です。
御社の商品・サービスが素晴らしいと思う理由を教えてください
製法では、ローフード製法をとっています。Raw(ロー)とは、「生」という意味で、食物が持っている酵素が壊れない・48℃以下で調理するローフード、ロースイーツを意味します。その特徴として、スイーツなのに栄養豊富で、ムースのように口溶けが滑らかで、お腹にもたれないさっぱりとした余韻を楽しめます。健康にいいことを色々試していた時にコールドプレスのジュースを初めて飲んだんです。(コールドプレスとは、果物や野菜を粉砕して、そのまま加熱することなく搾汁すること)すると、眩暈がしてきて、体がすごく熱くなって体内の神経が浮き上がってくるような感じがしました。やはり栄養素を極力そのまま体に入れた方が素材本来のパワーを活かせると思いました。
地域との関わりで意識していることを教えてください。
生産量を上げるために、どこか新しいところに拠点を作って生産をする場所を作る必要があったので移転を考えていました。一年ほど探していたのですが、紹介いただいて見つけた新拠点は、目の前にドーンと山があって、反対には田んぼがありとても静かでのどかな場所でした。それに加えて、高速道路のインターも近く、アクセスも良い素晴らしい場所だったんです。当時使っていたであろう機械も残っていたので、当時のいいところは残しつつ、そのままの空間を継承していくと言いますか、お客さんと私たちを繋ぐそういった場所にしながら野尻ケイクらしさも出していきたいですね。
今後のビジョンを教えてください。
私たちの作るケーキは健康を第一に、かつ上質で安心できる美味しいケーキを作ることがコンセプトです。しかし、美味しさは二の次に考えられてしまい、ヴィーガンの料理やスイーツは美味しくないというイメージがついてしまっているのが非常に悔しいです。そんなイメージを払拭するように頑張ってこれからも作っていきたいと思います。1月からはオンラインショップのみの運営となりますが、新店舗オープンまで楽しみにしていただけたらと思います。