創業or社長就任の経緯を教えてください。
始まりは、もともとうちが栗農園を持っていまして、そこをゴルフ場に変えることとなったのですが、そのゴルフ場に併設する形で作ったレストランになります。名前の由来は、栗の実という言葉がイタリア語でカスターニャと呼ぶことからとっています。私は、もともと大学、大学院を卒業してサラリーマンをやっていましたので、はじめから継ごうとは思ってなくて。ただ、うちの商品を食べたお客様が、美味しい!と言ってくださることに対して、せっかく美味しい商品があるので、より多くの方に商品を知って頂きたいという思いから、継ごうと思いました。
うちのレストランがある場所が広島の西条というところで、そこは山々に囲まれたいい場所なんです。なのでゴルフ場に隣接しているおしゃれなカフェを目指しておりました。
御社の商品・サービスはお客様からどのような評価をいただいていますか?
ありがたいことに地元テレビやラジオで紹介されて、お客様に恵まれることになりました。味の工夫としては、うちの女性シェフが美味しいと思ったもので作っていました。女性シェフが作るというのが主婦層にウケたのではないかと思っています。
経営の中で苦労したことや嬉しかったことなど、印象に残っているストーリーを教えてください。
やはり最初は販路に苦戦しましたね。知名度もなく、実績がない状態でどう市場に流入していくべきかわからなかったので、いい商品はあってもそれを出す場所がないという課題点がありました。そんな中でも、私は商品の良さをとにかく信じていました。なので良さを信じて、仕事を丁寧に取り組む事を心掛けました。最近では、「竹村さん、これ作ってよ〜」なんて言われることも多くて、人柄で見られることも多いので、10年やってきたことがようやく実を結んできたのかなと思います。
あなたが思う御社の商品・サービスの魅力を教えてください。
自分たちにしか出せないものを全力で、そして丁寧に作ることです。他の人が作れるものを全力で作ってもしょうがないと思うんです。また、荒く作ってしまってはなんの意味もないので一つ一つの商品を大事に、今あるものを丁寧に作っていきたいと思っています。また、卸や受託製造だけではもったいない!というおもいがあったので、直営の立町カヌレや新商品が必然的に生まれてきたというものはありますね。素材については、地元のいいものを使いたいという思いがあります。広島でいうとレモン、岡山でいうと桃といったように地域の良さをベースに考えて、重視していますね。
地域との関わりで意識していることを教えてください。
広島産のレモンは、農薬をなるべく使わずに、農家さんが一個一個手作りしているエコ農法といったやり方で作っています。そのおかげもあってか、レモンの皮は皮の渋さも含めて、皮には香りが多く含まれているのでまるごと活用します。そういった部分は外国産のレモンとは違いますし、うちの様々な商品に活用しています。立町カヌレも素材にこだわっています。カヌレのお店は、私が知っている中でも本場フランスの伝統的さを出しているお店が多いですが、うちのカヌレは日本の市場を考えて、国内向けに展開しているといった差があります。素材はとにかく広島の味を使い、地元産・瀬戸内産の物を使うことを意識しています。また、他県の人が思う瀬戸内の情景であったり広島のイメージの良さを食品を通して伝えていきたいと思っております。また、本社が東広島の福田という場所にあり、近くに工場を新設したんですが、そちらに店舗を新たに作って、地元民の方々の憩いの場となるような環境作りをしていきたいです。
今後のビジョンを教えてください。
私たちの商品をもっと多くの方へ知っていただきたいですね。そしていずれは立町カヌレの新たな出店を考えていきたいです。また、会社目標がカヌレを食べてもらうお客様に笑顔を届けるということなのでこれをもっと広げていきたいですね。